未熟児網膜症とは
赤ちゃんの網膜の血管は在胎36週頃に完成すると言われ、その前に早く産まれた場合には網膜の血管形成が途中で止まっていて、その後の発達が異常になる場合があり、これは未熟児網膜症といいます。特に生下時の体重が1800g以下、在胎34週以下で産まれた場合には眼科医の評価が必要で、在胎28週未満で産まれた場合の発症率はほぼ100%と言われています。
産まれた後に網膜の血管が正常に発達してくれると問題ないのですが、未熟児では肺の機能の発達も未熟であり、生後にしばらく酸素の投与が必要になるケースが多々あります。この命を守るための酸素投与が網膜の血管伸長にとっては逆に妨げになることがあります。
未熟児網膜症は徐々に進行するタイプや急速進行タイプなどがあり、病状が不良な場合にはレーザー治療が必要され、それでも病勢が強いと網膜剥離などを起こすことがあり、手術が必要になる場合もあります。近年では抗VEGF薬硝子体内注射によって進行を抑制できることも報告されており、病勢を少しでも抑えるために注射を行うことがあります。
詳しくは 日本小児眼科学会ホームページ等(http://www.japo-web.jp/) をご参照ください。
未熟児網膜症の予後
網膜症が発症しても自然に発達して治った場合は視力への影響はありません。ただ予定より早く生まれた赤ちゃんは、他の発達が遅れることもあり、場合により視力等への影響が残ることがあります。 治療介入が必要になるほどの網膜症の場合には、その程度によって視力発達に影響を及ぼす場合があります。レーザー治療が必要になった場合には将来的に近視になることが多く、幼少期から眼鏡が必要になるかもしれません。網膜剥離などで手術が必要になった場合には、高度の視力障害が残存します。眼科での定期診察を受ける必要があります。